美容師免許取得者の争奪戦!結果どうなるの?
大手牛丼チェーン店「すき家」が人手不足で閉店に追い込まれたのは有名な話です。
それは美容院を経営いるオーナーにも共通するのではないのでしょうか。「美プロ」という業界専門のWeb上の求人広告で、
「長く働けてチャンスの多い店にしたいと考えています」
と正直な気持ちがヒシヒシと伝わってきます。
求人広告では会社形式のほうが争奪戦で軍配あり
実際に東武東上線ふじみ野、その隣駅の上福岡と鶴瀬に絞って検索すると14件がヒットしました。内訳は会社形式(法人)が11件、個人経営が4件です。
さて、求人広告で会社形式と個人経営にはひとつ大きな差があります。それは美容院が社会保険に加入しているかどうかです。
求人広告には
「社会保険完備」
と見出しのトップや待遇面の一番上に表示されています。
会社形式は社会保険が完備されていますが、個人経営の場合は雇用保険と労災だけしか入っていません。社会保険とは厚生年金と健康保険のことをいいます。ちょっと違った表現をすれば、会社形式なら社会保険の半分を美容院が肩代わりしてくれますが、個人経営のスタッフは国民年金と国保を自腹で支払わなければなりません。
美容業の求人で難しいのは美容師免許の取得が募集対象の最低ラインである点です。しかも、美容学校の生徒は減少傾向にあるので、人手不足は心配されています。といっても牛丼屋のように留学生を雇うわけにはいきません。
社会保険の肩代わりは大変!でもデメリットを克服するヒントあり!
それではなぜ、個人経営の場合は社会保険を完備しないのでしょうか。理由は2つあります。
①法律上は加入しなくてもいいからです。会社形式のように社会保険を完備することが強制されていません。
②スタッフの厚生年金と健康保険を肩代わりするのが大変だからです。
月給20万円の場合を例にしましょう。
・総額は月額が約55,000円
・美容院が肩代わりする分は半額の27,500円
・年間の一人当たりの金額 27,500円×12月=330,000円
・スタッフが5人の場合 330,000円書ける5人=1,650,000円
この肩代わりする金額をどう思いますか。
といっても、個人経営の美容院が求人広告で差をつけられている事実は変えようがありません。ところが、社会保険を完備していてもデメリットを解消するヒントが求人広告に隠されていました。
短時間しか働けない美容師免許を持つ「子育てママ」などアルバイトを募集しています。収入が少ないので厚生年金と健康保険の半分を肩代わりする必要はありません。むしろ、夫の社会保険に加入したいために収入を減らしているぐらいです。
これからは美容院も人手不足の問題を向き合う必要に迫られます。求人を優位にするかコスト削減かを天秤にかけて、社会保険を完備すべきか考えてみてはいかがでしょうか。
★成功に一歩前進するためのマインド
求人広告で社会保険完備は大きなアピールポイントです。
しかし応募者全員が社会保険の加入を望んでいるわけではありません。
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