※経営者として独立して間もないマモルが、先輩経営者ショウから成功に繋がるアドバイスを受けて成長していく物語です。
ショウ「2020年も早いもんで、もうすぐお盆の時期か。今年の墓参りや親戚との集まりは例年とは勝手が変わってきそうだな」
マモル「本来であれば今時期に東京オンリンピックが開催されていたのかと考えると、もの凄いギャップがありますね。昨年のお盆の時期に予想していた状態とは180°異なっている現状に驚きですよ」
ショウ「まあ、誰もこの状況を予想できていなかっただろう。まさか今のこの時代、感染症によって半年でここまで世界が激変するとはな。お盆に親戚が集まってもその話で持ちきりだろう。みんながどんな生活をして、どう働いているのか確認しあうだけでも朝までかかりそうだ」
マモル「確かに地域によって過ごし方も違えば、コロナ禍に対する考え方も違うかもしれませんね。なにせ、国の対応や、自治体の対応も地域によって大きく異なっているわけですから…… いくらインターネットが普及して情報が共有しやすくなったとはいえ、地域の独自性は明確に現れてきているはずです。そこはとても興味ありますね。これからのマーケティングも地域によってかなり臨機応変な変化が求められるんじゃないでしょうか」
ショウ「そうなりそうだな。しかし、withコロナの時代じゃ、オンライン墓参りや、親戚の集まりがオンライン飲み会になったりするかもしれないけどな」
マモル「それでも独りでいるよりかはいいですよ。人が集まることで情報が収集できたり、知恵が生れたり、それに何より励まし合えます。希望や期待というのが明日を生きる活力になりますからね」
ショウ「コロナ禍で人の集まる機会が減ったのは間違いないだろう。そしてそういった機会の大切さを実感できたのも事実だろうな。そんな中で、無駄な打ち合わせや上司の自慢話を聞くだけの無駄な会議がなくなって働きやすくなったという声も聞こえてはくるが」
マモル「一方で、オンライン会議じゃ物足りなさを感じる世代もいますからね。集まって話をしないと自分の思いが伝わらないと考えている役職者もいます。そういった人たちは一日も早く直接顔を合わせる会議がしたくて仕方なかったようです」
ショウ「今回はかなり急速な変化だったから、若手は若手の考え方、経年者は経年者の考え方ではっきり分かれてしまった部分もあっただろうが、会議のやり方はこれからの時代の変化に対応できるものに少しずつ調整されていくはずだ。直接顔を合わせるのも、オンライン会議も、それぞれにメリットとデメリットがあるだろうから、それぞれの良い面を採り入れてうまく折衷されていくんじゃないのか。日本人はその辺りの工夫やバランス感覚は上手だと思うぞ」
マモル「そうか、日本ならではの画期的な会議システムも誕生するかもしれませんね。5Gを利用すればこれまでとはまったく違うものができそうです。そしてそれが世界の主流になるかも」
ショウ「どちらにせよ、人が集まることは貴重だよ。発明王エジソンの弟子で、フォード・モーター創設者のヘンリー・フォード氏はこう述べている。
『人が集まることが始まりであり、
人がいっしょにいることで進歩があり、
人がいっしょに働くことで成功をもたらす』
とね。時代によってあり方は変わってくるだろうが、互いに支え合い、刺激し合える環境というものは絶対に大事だろうな」
マモル「そう考えるとお盆の時期、年に一回親戚が集まるといった文化も、とても大切な習慣なのかもしれませんね。例年はあまり感じなかったですが、今年はそのことを強く感じることができそうです」