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理士がサポート!『はじめて起業ものがたり』 「起業って何から始めればいいのか⑬ 広告活動はどこまで自分で行うべきか」

【このお話では、サラリーマンを続けていた40歳の松平はじめが、起業に挑戦し、税理士からアドバイスを受けて、成果を出すための大切な気づきをいろいろと得ていきます】

 

今回のポイント
 アウトソーシングを有効利用する 

 

 

個別指導用の学習塾を開業する場所を確保し、机や椅子、ホワイトボードやローパーテーションといった備品も揃えることができた。

 

後は生徒を募集し、授業を始めていくだけだが、問題はその広告手段だ。

 

 

1・新聞やフリーペーパーへのチラシ折込

2・ホームページを開設

3・ポータルサイトへの掲載

4・学校周辺でのハンディング

 

塾で最も効果的で、期待できる広告手段は「口コミ」だが、これから開業するので私の塾の実績はない。実際に通塾している生徒もいないので、そこからの紹介もない。ただ、これまで長く大手学習塾で培ってきた経験と人脈だけはある。これまで3,000人近くの受験生に指導してきた経験があるし、地域のトップ校にも多くの生徒を合格させてきた。その中から東大、京大、早慶などに進んでいった生徒も大勢いる。指導力については自信を持って伝えていきたいところだ。

 

ということで、今日は広告活動について天海さんのアドバイスを受けるべく、天海税理士事務所を訪れていた。

 

「この新聞やフリーペーパーのチラシ折込の費用はどのくらいかかるのじゃ?」

 

「そうですね、デザインや印刷は自分でやるとして、チラシ折込3万部で105,000円ほどです。フリーペーパーの掲載でしたら、2段通しのモノクロで100,000円ですから、おおよそ20万円ですね」

 

「ホームページも自分で開設するのか?」

 

「そのつもりです。チラシのデザインもホームページの開設もこれから勉強していく感じなのですが・・・・・・」

 

「それを待ってから開校するんじゃ、開校は来年度になりそうじゃの」

 

「広告のコストを抑えようと考えると、自分でやれる部分は自分でやった方がいいかと思いまして」

 

コスト削減は大事なポイントじゃが、

 

それで余計に時間を費やし、

 

しかも広告内容の質が競合よりも劣る

 

となると悪影響しかないぞ

 

この塾には通わせない方がいいなんて口コミが広まったらそれこそ生徒は集まらぬ」

 

そう言われてみると確かにそうだ。夏休みには開校して、夏期講習会からスタートしていきたいと考えると、時間はあまりない。しかも自分の技術で作成したものでは他人の目に留まらない可能性が高いだろう。

 

 

「Web広告じゃと、成果報酬型のポータルサイトを利用すればコストは抑えられる。入塾した生徒の数に合わせて報酬を支払えばよいからの。今の時代はチラシよりも圧倒的にWebサイトから塾を探す家庭が多いじゃろう。このポータルサイトからはじめさんのホームページに訪れるお客さんも少なくあるまい。この好機は逃せんの。そう考えると、

 

やはり一流の人間に頼って、

 

アウトソーシングするのが一番じゃ

 

「アウトソーシング?」

 

「まあ、外部委託ということじゃな。もちろんこんなホームページを作成してほしいという細かい依頼をし、相談しながら作成していくことになるじゃろうが。それで競合に見劣りしないホームページができるじゃろう。今の時代はネットを利用すれば塾を比較するのは簡単じゃ。選択の候補に残るためにも、そこはしっかりと投資しておく必要があるじゃろう」

 

「品質が重要だということですね。だとするとチラシもその流れですか」

 

「プロがチラシを年間4回作成してくれて、それぞれ2万部の印刷までで40万円で販売している会社もある。折込料は確かに別にかかってくるが、それこそハンディングやポスティングをして必要な箇所だけに集中的に配布する方が効果的なんじゃないのか?」

 

なるべく自分で作成していくべきかと思っていたが、成果を考えていくと、ここはアウトソーシングを有効利用していった方がよさそうだ。

 

 

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