2024年も3月に突入し、中学3年生は公立高校入学者選抜の学力検査合格発表をむかえた。
インフルエンザによって2名が当日の受験ができず3月4日の追検査を受けるので全員はまだ判明していない。
昨年は見事に全員合格を果たしたのだが、今年は現状で2名の不合格者が出た。
2名については、追検査の結果が判明する3月6日の欠員募集に向けて、最後まで諦めず準備を進めていこうと個別指導続行中だ。
合格が判明した生徒が続々と喜びの笑顔を見せにきたが、高校部まで継続すると決めている塾生はいまだにゼロ。
高校生活が始まってみてから再度検討すると答えた生徒が6名いるが、実際に始まってからはバタバタと忙しいので、そこから通塾を再開するのは難しいだろう。
これで中学3年生の塾生12名がすっぽり抜けた。
昨年よりも中学3年生の塾生数が少なかったため、大きな穴とは言えないが、毎月の売り上げの25%は減る計算だ。
しかし、新中学3年生(現2年生)は9名いるので、3月末から始まる春期講習会の入会を含めれば昨年数は超えられる予定ではある。
昨年の新年度スタートの中学3年生が4名だったことを考えるとその倍以上でスタートできるのは頼もしい。
新中学2年生も昨年の8名に比べて、現状すでに7名なので春期講習会で昨年比プラスにできそうだし、新中学1年生も昨年の3名に比べてすでに5名なのでこちらも大きなプラスが見込める。
日本経済も日経株価指数は順調に上昇しているし、日銀側からもデフレ脱却のコメントが少しずつ聞こえるようになってきた。
好景気とは言えないまでも賃金アップは期待でき、子供の教育にお金をかけられる家庭も増えるだろう。
ここまで辛抱したかいもあって、新年度は大きな飛躍の年にできそうな予感がする。
売上が伸びれば正社員登用制度の整備もしやすくなるだろう。
人材面の不安もかなり解消される予定だ。
そしてなにより期待できるのがオンライン部門で、昨年が3名スタートだったのに対し、今年はすでに13名。
関西・首都圏の中学受験の快挙のアピールの成果もあって、現時点で体験に参加している生徒が10名もいるので、新年度スタートは20名まで伸ばせる可能性がある。
過去最高数の生徒数になることはほぼ間違いない。
オンラインレッスンは日本中に競合がいるし、通塾に関しても大手進学塾が近隣にあったり、競合する個別指導塾が新しく近くにできたりする環境の中で、この健闘ぶりは称賛に値するのではないだろうか。
この状況を私は顧問税理士の天海さんに直接伝えた。
天海さんは笑顔で何度もうなずきながら、
「この1年間は特に辛抱の時期じゃったが、よくこらえたものじゃよ」
「天海さんから励ましていただいたからこそ気持ちが切れることなくやってこられました。天海さんのようなアドバイスしてくれる人がいなかったらと考えるとゾッとしますね」
「はじめさん同様、講師も生徒もよく頑張っておったからの。しかし、成果に繋がったのはそれだけが要因ではないぞ。
強敵が周囲にいたからこそ
さらに力をつけようと
努力できたことも大きいな要因じゃ」
「確かに競合する学習塾がいなければ、ここまで危機感を抱いていろいろとチャンレンジすることもなかったかもしれません」
「かつて家康公はこう述べておる。
『隣国に強敵がいるのは幸いである。
なぜならこちらは油断や怠りなく励み、
かりそめ仕置きにも心を遣うゆえに
政治も正しくなり、家も整う。
もし隣国に強敵がなかったら、
味方は武力のたしなみを薄くし、
上下ともに己を高く思って恥を恐れる心を持たぬ為、
だんだん弱くなる』
とな」
「なるほど、そう考えるとこの成果は競合の学習塾にも感謝しなければなりませんね」