2025年もあっという間に3月となった。
年々、「光陰矢のごとし」を強く感じるようになっている。
季節はもう春だ。
中学生は学年末テストが終了し、残すは中学3年生の公立高校入試のみで、中学1年・2年生のカリキュラムはもう次学年の予習段階に入っている。
地元の公立高校入試は、倍率こそ低いものの、みな初めての受験ということで、何が起こるかわからない。
合格して当然という雰囲気の中でもしも不合格にでもなれば生徒の受けるショックは想像以上だ。
ネガティブな生徒ほど学力があるなしにかかわらず受験が近づくにつれて表情が固くなっている。
我々講師としては、受験間近の期間になるとそういった生徒のメンタルケアが一番の仕事。
特に今回の学年末テストで目標点に到達しなかった生徒は保護者ともども動揺しているので、そのフォローが重要だ。
そして、そんな中学3年生の塾生に並行して働きがけていかなければならないのが、「高校部への継続」である。
昨年は21名もの中学3年生の塾生を抱えていながら、高校部への継続がゼロという不名誉な記録を作ってしまった。
今年の中学3年生の塾生数は12名と少ないが、ここから1名でも高校部への継続に繋げれば昨年比プラスにできる。
2023年と比べて、2024年のスタート人数は、月の売上が492,000円から1,548,000円に大きく伸びた。
個別指導に通う塾生、オンライン生含めて塾生数は74名まで膨らんだのだ。
しかし、大手進学塾の清洲予備校の進出で2024年夏からは失速。
2025年新年度スタート人数は50名を割り込む可能性すらある。
高校部継続の塾生が1名でも増えれば、それだけ損失は補える。
この1年間、最悪の状態を回避するため、できる限りの工夫をし、チャンレンジをし、全力で業務を遂行してきたが、このままだと起業して初めての大幅減収となってしまう。
そんな思いがあるので、すべての時間を勉強に費やして学年末テストに挑み、まったく目標点に届かず涙をにじませている中学3年生の塾生には心から共感を覚えた。
どれだけ頑張っても、「志望校に入学できない」、「経営が破綻して倒産」してしまえば、努力は水の泡だ。
やはり結果こそがすべてなのだろうか?
春期講習会募集も本格的にスタートし、新年度スタートの塾生数を少しでも巻き返すには踏ん張りどころなのだが、何か釈然としない。
取り組み方が間違っていたのかと後悔しそうになる自分がいる。
長い人生を生きてきた私ですらそう思うのだから、まだまだ子どもの中学3年生が、「入塾する塾を間違えたかもしれない」と思い込んでしまうのも無理からぬ話だ。
学年末テストに失敗して表情の固い生徒は、講師のアドバイスに対して真っ正面から受け止められないようになっている。
こういう時は自分の気持ちを整理するために、顧問税理士の天海さんと話をさせてもらうようにしている。
天海さんと話をしていると大事な気づきを得ることができるのだ。
「結果にとらわれすぎて努力が色あせてしまえば、
今後のモチベーションは維持できないじゃろう」
「そうですね、明らかに悪循環に陥ることはわかっていますが、感情がうまくコントロールできないんです」
「インド独立の父として知られるマハトマ・ガンジー氏の言葉には、努力の受け止め方についてこのようなものがあるぞ。
『満足は努力の中にあって、
結果にあるものではない』
努力を喜び、評価する姿勢や気持ちが、
今後の取り組みを継続していくうえで最も重要じゃ。
今後の将来に幾多の試練が待ち受けている子どもたちにこそ、この心構えを持ってもらいたいものじゃな」
「満足は努力の中にあるか・・・・・・ とても深く染み入る言葉です」