2026年2月下旬、中学校では1年を締めくくる学年末テストが実施される。
3学期はとても短いので、冬休み明けあっという間にテストだ。
大切なテストなので講師も生徒も真剣なのだが、もっとも気になるのは冬期講習会から入塾した生徒たちの結果。
テスト範囲が広く、準備になかなか時間が割けない中、短期間で成果を出さなければ評判に繋がらない。
今回入塾した生徒はすべて伊達の担当した中学2年の男子生徒だ。
野球部のシュン、吹奏楽部のマモル、サッカー部のトモキの3名。
これまで何度も講習会に参加しながら、なかなか入塾を決断しなかったメンバーである。
ようやく今回入塾した訳だが、学年末テストで成果が出なければすぐに退塾という可能性もあった。

学年末テストが近づいても対応する伊達はいつも落ち着いていて、焦る様子はまったくない。
3名は部活で忙しい中、スケジュールをうまく調整しながらレッスンの他に自習室を頑張って利用しているのは目についたが、成績はとりたてて伸びているようには見えない。
講習会のときよりも一生懸命で、さらに楽しそうに通っているのは確かではある。
そしていよいよ学年末テストをむかえた。
テスト結果はクラスや科目によって返却時期は異なる。
学年末テストを終えた2日目、講師陣が結果が気になりソワソワとしている中、2本の電話が教室にかかってきた。
なんと冬期講習会に参加していた一般生2名からの入塾の申込電話だった。
担当していたのはやはり伊達。
これまで入塾した3名と同じく中学2年の男子生徒で、講習会は参加するものの、頑なに入塾を拒否し続けてきた一般生である。
軟式テニス部のアキラと陸上部のリク。
保護者から入塾を決めた理由を詳しく聞いた。
伊達は講習会前の三者面談から講習会中、さらには講習会後の三学期に入っても頻繁に家庭に電話をしていたようだ。
ここ最近は保護者の方から伊達に質問することが多くなり、学年末テストの準備を仕方や中学3年生の1学期について、どうしたら学習習慣が身につくのか、そして一番気にしていたこの3学期から入塾した生徒の様子などを聞いていた。
講習会中勉強を頑張って入塾を検討する一般生は増えるのだが、講習会が終わると簡単にその熱は冷めてしまう。
一定の距離ができて冷静になり購買意欲が低下していくケースだ。
しかし、伊達の対応は違う。
逆に講習会が終わった後に入塾の熱が高まるなど、長年講師をしてきた私も聞いたことがない。
異次元の対応といってもいいだろう。

伊達は成績の結果よりも、その取り組みの過程について熱心に語っていた。
入塾した3名が自習室を活用して学習習慣を確立した点は、友人同士や保護者同士でも共有しており、評判になっていたようだ。
その都度的確な情報を提供してくれる伊達に対する信頼は高まり、「今から変えなければいけない」と判断を決めた。
「伊達の対応があったからこそ入塾する」とまではっきり言っていた。
この話を顧問税理士の天海さんに電話ですると、
「うーん、おそろしいほどの戦略だの。入塾させる順番も用意周到で、そこからの連鎖も想定していたということじゃな。単純に3学期のテスト結果だけの情報ではこうもうまくは運ぶまい。
情報過多の時代にあって、
そのストレスを感じて購入意欲が低下するケースが多い中、
的確な情報を実感できるよう伝えているので、
顧客はベネフィットがイメージしやすくなっておる」
「大きくは伸ばせていないものの、入塾した3名は結果に満足しているようです。手ごたえを感じているのでしょうね。勉強の面白さを感じ始めてきたのかもしれません」
「信玄公の言葉に、
『実力の差は努力の差、
実績の差は責任感の差、
人格の差は苦労の差、
判断力の差は情報の差』
とあるが、まさにその言葉どおりじゃの」

