コラム



税理士がサポート!『はじめて起業ものがたり』 「起業って何から始めればいいのか㉞ 無料体験に参加したお客へのアピール方法・実践編」

【このお話では、サラリーマンを続けていた40歳の松平はじめが、起業に挑戦し、税理士からアドバイスを受けて、成果を出すための大切な気づきをいろいろと得ていきます】

 

今回のポイント
 ワクワクできるビジョンをイメージさせる戦略 

 

 

いよいよ無料体験会当日。バレー部の活動終了後、その足で生徒たちが来塾した。さすがに女子中学生が7人にもなると活気付く。学校で授業を受けて、ヘトヘトになるまで部活動を行った後だというのにまだ元気が有り余っている状態には驚きだ。

 

19時を少し回った時刻に到着した生徒たちはまず、休憩用の円卓に座り、軽食をとる。そして19時30分には勉強開始。今回は7人の生徒を2つのグループに分けた。一方が授業を受けている間は、自習室で学校から出されている宿題などを各々取り組み、1時間後には逆転する仕組みだ。事前に確認していた学力や成績によって分けたグループなので、3人同時や4人同時でも大きな問題はなかった。同じようなところでつまづき、疑問を持っているので、こちらとしては一度の説明で解決できるから効率が良い。

 

 

 

21時30分になれば終了。生徒たちは自転車で帰宅していった。

 

まずはこれを平日の5日間続けてみる。毎日ほとんど同じルーティンなので混乱はない。日によって授業の科目が異なることと、2時間すべてが自習時間になることがあるだけで、19時30分から21時30分は間に10分の休み時間を挟む以外は集中して勉強している。

 

もともと在籍していた2人にとってはもう当たり前のリズムではあるが、ほとんど勉強の習慣のない5人の新規生にとってはなかなかたいへんである。これが1人でやるとなると挫折する可能性が高いが、仲間と一緒となると頑張れるものだ。同じ環境で学校に行き、部活をしていて、自分だけが泣き言は言えないという気持ちがあるし、必死に取り組んでいる仲間を見て、自分も頑張ろうという意識になる。得に体育会系の生徒はこのタイプが多い。

 

勉強のリズムに慣れていくための要領は自転車をこぐのと一緒で、こぎ始めは力が必要だし、たいへんだが、進み始めるとスイスイいくようになる。実際、5日目の最終日には新規生全員が満足げな表情をしていた。

 

 

明日からの土日を活用して保護者も交えた三者面談を行い、塾のシステムや費用などを説明することになるが、始めていきたいという生徒の気持ちはより強くなって保護者に伝わるだろう。すでに5人とも来週も塾に来て勉強する予定で話し合っている様子だ。この環境が明らかに自分たちにとって理想的なものだと実感できたことを物語っている。このままこの塾に通って勉強していけば、勉強の習慣もつくし、成績も上がる。志望校合格の可能性が高まるし仲間との友情も深まる。まさに天海さんの言っていた

 

「ワクワクできるビジョン」を

 

イメージできるようになっているのだ。

 

ほぼこちらの予定通り、戦略に沿った対応ができた。この戦略で重要なのは、2人の塾生の存在だが、新規生が来たことでより勉強に積極的になり、解けない問題に直面して苦労している仲間を励ますなど期待以上に大活躍してくれた。

 

最高の雰囲気でこの5日間の

 

無料体験会を実施できたことは、

 

なにより2人のおかげである。

 

この感謝の気持ちは、紹介グッズ5つぐらいでは足りないぐらいだ。

 

体験会が無事終了し、生徒を見送った後、顧問税理士の天海さんから電話が来た。天海さんもドキドキしながら見守ってくれていたに違いない。まずは良い報告ができそうだ。しかし、明日、明後日で5人全員が入会することになるかどうかは最後の三者面談にかかっている。気を引き締めて面談に臨む覚悟も伝えることにしよう。

 

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