税理士がサポート!『はじめて起業ものがたり』 「起業って何から始めればいいのか70 稼ぎ時の人手不足をどう乗り切るか」

【このお話では、サラリーマンを続けていた40歳の松平はじめが、起業に挑戦し、税理士からアドバイスを受けて、成果を出すための大切な気づきをいろいろと得ていきます】

 

今回のポイント
 アルバイトを雇うのも評判が重要 

 

 

7月も中旬。いよいよ夏期講習会も近づいてきた。

講習会生の募集については、ある程度順調で、メインの中学3年生だけでなく、増やしていきたい中学1年生も申し込みが増えており、嬉しい悲鳴を上げている状態だ。

 

そんな中で大きな問題が浮上。ふたりの学生アルバイト講師が、夏休みの申請をしてきたのだ。新型コロナの感染拡大も幾分鎮まってきたということもあり(第7波が問題視され始めているが)、この夏は旅行したいとのこと。大学生の夏休みは長いので、なるべく生徒の夏休みとは被らないようにお願いしたが、なんとふたり共そろってお休みの日が3日間もある。

 

 

塾生対応だけでも自分ひとりでは無理な数になっているので、さらにここに20人以上の講習会参加生が加わると、どれだけ通塾の時間帯を振り分けても対応不能に陥るだろう。

 

私は頭を抱えながら、顧問税理士の天海さんに早速相談した。

 

「個別指導の学習塾では人手不足が大きな問題だと聞いたことがあるが、はじめさんのところはまさにその状況じゃの。わしもお手伝いしたいところじゃが、なかなかに忙しくてな」

 

さすがに私も天海さんに講師役までお願いするつもりはない。そこは突っ込むことはせず、

 

「私もここでアルバイト講師の募集も同時進行しなければならないとは考えてもいませんでした」

 

「ここから学生さんの募集をし、採用したとしても夏期講習会に間に合うのか?」

 

「さすがに素人では無理です。指導経験者のみに絞って募集をかけます」

 

「時間があまりないが、募集の方法はどうするのじゃ?」

 

「費用をかけてでも求人サイトやエージェントを利用するしかないかと・・・・・・」

 

「応募を待ち、そこで面接して、信用できるか判断し、研修となると間に合わないのではないか?」

 

「かと言って、ふたりの休みの申請を断るわけにもいきません。他の日はかなり無理してシフトに入ってくれているので、これ以上強制すると、辞めてしまうかもしれませんから」

 

「ふたりは、はじめさんの学習塾で働いていることに満足していると言っておったな」

 

「ええ、しっかりコミュニケーションも取れていますし、授業だけでなく、研修や生徒を出迎える準備の時間に対しても時給が発生していますから、環境としては最高だと言ってもらっています。他の塾では授業のみの時給しか発生せず、ブラック企業だと学生からの評判の悪いところもあるようです」

 

「だとすれば、

 

そのふたりの学生さん伝えで

 

募集するのが一番効率が良いの。

 

SNSを利用してもらえば、

 

関係者にはすぐに告知できる。

 

労働環境なども伝わるから話は早い。中には指導経験者もいるはずじゃ」

 

 

「なるほど。あのふたりの知り合いであればしっかりした学生が多いはずですね」

 

「現状の待遇に不満を持っている学生さんもいるのであれば、こちらに移ってもらうという選択肢もあるじゃろう。これは学生アルバイトからの評判が良いからこそのアドバンテージじゃ。孔子の言葉に

 

良禽(りょうきん)は

 

木を択(えら)んで棲む

 

というものがある。賢い鳥は木を選んで巣を作る。

 

同じように良い環境にこそ

 

良い人材は集まるものじゃ。

 

はじめさんが学生アルバイトにとって働きやすい環境作りに苦心したことが、ここでも役立つのではないかの」

 

「きっとあのふたりも快く賛成してくれるはずです。早速戻って、すぐに連絡をとってみます。これは期待できますね! もしかすると今日、明日中にも働きたいという申し込みがあるかもしれません」

 

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