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税理士がサポート!『はじめて起業ものがたり』  「起業って何から始めればいいのか 204 目まぐるしいアップデートへの対応」

 

今回のポイント
 必要な情報の明確化 

 

 

公立高校入試目前という慌ただしい最中、ギクリとさせられるニュースが飛び込んできた。

 

2025年5月に、Microsoftが提供しているTV会議システムの「Skype」が廃止されるというのである。

 

オンライン部門では基本的にこのSkypeを柱にしてレッスンを行ったり、打ち合わせや情報の共有をしてきただけに大きな影響を受ける変革だ。

 

しかも廃止されるのが5月なので、移行期間が2ヶ月もない。

 

Skype廃止の噂などまったく聞いていなかったので、まさに青天の霹靂である。

 

 

AIツールの代表格であるChatGPTは、GPT-4の他、GPT-o1やGPT-4.5など頻繁に新規開発・リリースされており、実際のところ目まぐるしいアップデートの内容についていけないビジネスパーソンも多いだろう。

 

MicrosoftもAIツールとしてCopilotを提供してシェア拡大に動いており、Skypeの後継となる「Microsoft Teams」はCopilotと連結されている。

 

AIツール市場の活発な進化が、このデジタル社会に否が応でも変革を求めているということなのだ。

 

AIツールを現状の経営に導入する予定も希望もなかったので、その手の情報に疎かったのだが、さすがにSkype廃止を知らずにいたらオンライン部門が大混乱に陥っていたに違いない(現状も混乱中なのだが)。

 

後継のMicrosoft Teamsのアプリはwindows11に組み込まれているので、早速開いてみたものの、これまでのチャットの履歴や連絡先などが移行されておらず、スムーズに移行するには勉強が必要なようだ。

 

もちろん家庭への連絡も不可欠で、もっと詳細を掴んでからでなければ指示のしようもない。

 

Zoomを利用するという方法もあるのだが、あれもこれも有料プランにするわけにもいかない。

 

リモートワークの講師陣には、有料プランの支払いを各自にお願いしているのが現状なので、明確な方針を決めてから伝えなければ大きな負担を与えてしまう。

そのようなことで講師が辞めてしまい、生徒も退塾してしまったら、せっかく軌道に乗っているオンライン部門までが低迷してしまうことになりかねない。

 

この件についてすぐに顧問税理士の天海さんに連絡をとった。

 

さすが天海さん、Skype廃止の情報はすでに知っていた。

 

「まずはMicrosoft Teamsの現状の仕組みを早急に確認します。石川はGoogle Meetの方が使いやすいという意見ですので、そちらとの比較も並行して行います。講師陣へのレクチャーも3月中には終えなければいけません。公立高校の入試が終わったら高校部継続活動と春期講習会募集に専念するはずだったのですが、そうもいかないようです」

 

「AIの市場はわずか1年でも大きく様変わりしておる。この流動性はさらに大きくなっていくじゃろうな。ユーザーの獲得のために今回のような変革も珍しくなくなる」

 

「やはりアンテナを伸ばして、いろいろな情報に敏感になっておく必要があるのですね。変革についていけるのか、情報の山に埋もれてしまわないか不安ですよ」

 

 

「ネット上では新しい情報が日々更新されておるからの。すべての情報に目を通すのは時間の無駄じゃ。将棋棋士として初の永世七冠を達成した羽生善治氏の言葉に、

 

何事であれ、

 

最終的には自分で考える覚悟がないと、

 

情報の山に埋もれるだけである

 

とある。

 

これからの時代は

 

自分に必要な情報を明確化して

 

取捨選択する力を求められるじゃろう

 

「教育に直接関係ないものと安易に判断して、情報をシャットアウトしてしまうのは問題ということですね。経営にかかわる情報には敏感に反応できるよう、私自身のIT関連の勉強の幅を広げていって、取捨選択できるようになります」

 

 

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