※経営者として独立して間もないマモルが、先輩経営者ショウから成功に繋がるアドバイスを受けて成長していく物語です。
マモル「事前予想通りにアメリカ大統領選挙はもつれましたね。郵便投票についてはもめることはわかっていましたが、ここまで票が割れるとは思いませんでした」
ショウ「メディアではバイデン氏の勝利と伝えられているが、あのトランプ大統領がそう簡単に敗北宣言をするはずもないからな。まだまだ決着はつきそうもないぞ」
マモル「しかし、NYダウも日経株価もずいぶん堅調です。日経株価が上昇しながら、円高も同時進行で起こるなんて異常事態じゃないですか?」
ショウ「上院は共和党が過半数を占めそうだから、トルプルブルーは実現しそうにないという見方だろう。ねじれができれば民主党の掲げる富裕層や企業への増税政策もすんなりとは通らないからな。一方でさらに拡大しているコロナ禍への追加財政政策も先送りになってしまう。コロナ禍でアメリカの財政赤字は膨らむ一方。金融緩和も2023年までは継続され長期化するという見通しだし、そのあたりが株価上昇とドル安に傾いている背景だろう」
マモル「アメリカの本当の試練はこれからというわけですか…… そして相関の強い日本経済はその影響を受けるでしょうから、2021年もどうなるのか予断を許さない状態ですね」
ショウ「欧米だけじゃなく、冬になって日本のコロナ感染もまた広がってきている。試練を迎えるのはアメリカだけじゃないさ」
マモル「しかし、あの手この手で対処したり、工夫しても感染が減らないとなると心が折れそうになります。特にアルコールを提供している飲食店にとっては悪夢です。僕のクライアントもまた悲鳴をあげていますよ」
ショウ「ワクチン開発がどれだけ進むかが鍵を握っているだろう。現状だと世界では10種類のワクチンがp3試験を行っているし、それ以外にも臨床試験に入っているのが40種類ほどある。株式市場がリスクオンになっている理由のひとつは、ワクチン開発が順当に進んでいることに対する楽観視かもしれない。先日発表された米ファイザーのp3試験中間報告は特に期待させる内容だったからな」
マモル「やはりそこが希望ですか。耐えた先には希望が待っていると思えないと、絶望的になってしまう人も多くいるでしょうから……」
ショウ「そう考えると、この逆境にどう抗うか、どうすれば人は頑張れるのか、そのヒントがあるからこそ鬼滅の刃はこれほどまで浸透し、共感を得ているのかもしれない。コロナ禍という巨大な禍々しい力に圧倒されている現代だからこそ、人は鬼滅の刃に熱狂するのだろう」
マモル「だとすれば世界中でブームになるのも遠くはないですね。先輩はこういった逆境の中で、鬼滅の刃のどんな言葉が響くと思いますか?」
ショウ「まあこれまで紹介してきた言葉は確実に響くだろうし、俺としては7巻53話で、竈門炭治郎がカナヲに伝えた言葉がとても心に残ったな」
マモル「カナヲ? ああ、僕はまだ詳しく読めていないのですが、炭治郎の同期で、あのほとんどしゃべらない女の子ですね」
ショウ「アニメのファーストシーズンの名場面でもある。主人公の炭治郎が、純粋に頑張りを継続して成長していける人であることを示す象徴的な言葉だ。
『頑張れ!!
人は心が原動力だから
心はどこまでも強くなれる!!』
炭治郎に経験やスキルが不足していても人が惹きつけられるのは、炭治郎がこの大切な信念を強く持っているからだろう。だから炭治郎に無限の可能性を感じるんだ」
マモル「心が原動力、心はどこまでも強くなれるか…… これから先に待ち受けている試練を乗り越えられるかどうかは、国の政策やワクチン開発だけではなく、自分自身が強くなる必要がありますね。鬼滅の刃は自分自身を鼓舞して、奮い立たせる言葉が多いので興味深いです」