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名言集コラム109 「ジャン・ジャック・ルソー氏に学ぶ・信じることによって迷うのだ」

※経営者として独立して間もないマモルが、先輩経営者ショウから成功に繋がるアドバイスを受けて成長していく物語です。

 

今回のポイント
 迷い 

 

 

ショウ「6月中旬になって、ようやくプロ野球も開幕か。球場で応援しながらビールでも飲みたいが、しばらくは無観客試合だろう。ナイター中継を観て部屋で楽しむしかないな」

 

マモル「ゴルフもやっとプロのツアーが開催されますが、無観客試合ですし、7月の大会も中止が決定していたりと不安定ですね。間近でプロのプレーを観られるのはいつになるんでしょうか」

 

 

ショウ「このご時世、大勢で集まるっていうのはなかなか難しいことだな。独りで行動する方がよっぽど動きやすいよ」

 

マモル「そういった事情もあるのでしょうか、最近僕のところに起業の相談に来る友人が何人かいるんですが、独りでやろうとする傾向が強いですね」

 

ショウ「独りで起業するってことか? それはマモルも同じだろ。今でこそ従業員を雇ってはいるが、最初の頃はずっと独りでやってたじゃないか」

 

マモル「それはそうなんですが、マーケティングから営業、マネジメント、会計、税務、さらには法律面を含めてあらゆることを独りでやらないといけないと思い込んでいる感じです」

 

ショウ「ハハハ、それだってマモルも同じだったじゃないか?」

 

マモル「そこまで僕って頑固でしたか…… まあ、僕のことはさておき、彼らのことですが、実際にそのために勉強して必要な知識を得ていますし、経験も積んでいます。確かにほとんどのことが自分独りでできちゃうんですよね」

 

ショウ「これからは大勢が集まって無駄な会議に時間を費やしているより、小回りが利いて臨機応変に対応できる小さな会社の方が成果は出しやすいかもしれないな。もちろんやり方にもよるだろうが。しかし、知識も経験もあるのに何だってわざわざマモルに相談するんだ? マモルは、法律面のことは顧問税理士のアドバイスを受けているし、会計も専門の従業員が扱っている、営業だってアウトソーサーを大いに利用しているだろう。独りで経営しているスタイルとは思えないがな。知らないで相談に来ているのか?」

 

マモル「いえ、そういった仕組みで僕が経営していることを知ったうえで相談に来ていますね。これまでも機会があれば起業や経営の話をしてきたんですが、そこで何かギャップを感じるようです」

 

ショウ「ギャップ? 頼りなさそうなのに意外にマモルが健闘していることに驚いているってことか」

 

マモル「それもあるかもしれませんが、僕があまり迷わず前に進んでいることを不思議がっていますね。彼らは僕よりも様々な知識が豊富ですし、経験も積んできているので自信を持ってチャレンジすればいいのでしょうが、どうしても迷いが生れて踏み出せないようです。それがなぜなのかを知りたいのかもしれません」

 

 

ショウ「なるほどな、大きなチャレンジをする際には迷いもするだろう。しかし、なまじ知識があってすべて自分でやろうとしているからこそ、大きな迷いが生れてきているのかもしれないぞ

 

マモル「どういう意味ですか?」

 

ショウ「社会契約論を論じたフランスの政治哲学者のジャン・ジャック・ルソー氏は、迷いについて面白い話をしている。

 

私たちは無知によって迷うことはない。

 

自分が知っていると信じることによって迷うのだ

 

とね。マモルは自分の無知を自覚し、専門的な人たちに協力してもらってそこを補っている。アウトソーシングを積極的に利用しているのがそのいい例だろう。これは貴重な時間を自分がやならければならないことに費やすための方法でもあったが、結果として、迷うことなくチャレンジし、信念を貫きながら経営できている。俺はその理由を知っているが、マモルが迷わずいろいろなチャレンジができていることは、俺以外の周囲の人には不思議に見えるのかもしれないな」

 

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