税理士がサポート!『はじめて起業ものがたり』 「起業って何から始めればいいのか㊸ お客様のクレームへの対応法その2」

【このお話では、サラリーマンを続けていた40歳の松平はじめが、起業に挑戦し、税理士からアドバイスを受けて、成果を出すための大切な気づきをいろいろと得ていきます】

 

今回のポイント
 即対応 

 

 

大晦日、お正月、慌ただしく年末年始を迎え、気づけばもう2022年1月1週目を終え、冬期講習会は終了していた。

この時期の塾業界はとにかく多忙である。冬期講習会が終わると同時に3学期はスタート。小学6年生は来週にはいよいよ本命の志望校受験。しかも4月からの新年度に向けた準備もしなければならない。これまでも休み無く働いてきたが、ここから先はさらに過酷な日々となる。

 

 

3学期、私の開校した塾の塾生は新たに5人を加えて14人となっていた。この5人は全員中2、これで中2だけで12人である。2学期の塾生の飛躍的な成績アップが入会率にかなりの影響を及ぼしているのは間違いない。今回入会しなかった他の8人も春の新学期からは入会希望だ。

 

この成功の裏には、冬期講習会前に起きた事件も大いに関係している。

無料体験会で大失敗をおかしてしまい、クレームに繋がったのだが、顧問税理士の天海さんからアドバイスを受けて対応した結果、それが信頼アップに繋がった。

 

「いいか、はじめさん、

 

クレーム対応の鉄則は

 

タイムリーなスピードじゃ

 

相手の話を受け止めたら、一番良いと考えられる方法で即対応すること」

 

天海さんに相談する前は、私語をした2人の参加を断るしかないと考えていた。しかし、事前に自習時のルールを厳しく伝えていなかった自分にも非があるし、一度の行為だけで参加を拒否することはこの2人の将来にとっても悪影響だろう。かといってこの状態ではクレームを伝えてきた数名が不参加となる。

 

天海さんの言う一番良い方法とは何なのか、今一度じっくり考えてみた。

 

それはもちろん全員が気持ち良く冬期講習会に参加できる状況にすることである。しかし、即対応と言われても何ができるのか・・・・・・

 

頭を抱える私に、天海さんはアドバイスを付け加えてくれた。

 

「既存のサービスにこだわっていては、クレームの即対応はできんぞ。

 

臨機応変さも必要

 

 

そうか!! 今回は時間の都合もあり、無料体験会は一度だけと決めていたが、改めてもう一度行ってみてはどうだろうか。自習時のルールについてもきっちり理解してもらい、2人が問題なく自習できることを証明すれば問題は解決する。他のメンバーのとっても無料で授業を受けることができるのだからプラスになるだろう。

 

「天海さん、すぐに次の無料体験会を設定します。そして、今日中にすべての家庭に連絡してそのことを伝えます」

 

「ウム。

 

その対応のスピードが

 

信頼を生むことになるじゃろう

 

私は塾に戻り、すぐに行動を開始した。幸運だったのは、新たに設定した無料体験会に全員が参加できたことだ。

 

前回私語をした2人はグループで分け、さらに全体に自習時の姿勢の重要性について熱く語った。勉強の基本はいかに集中して自学できるのかという点である。これができないといくらわかりやすい授業を受けても知識は定着しないし、本番の試験時に実力は発揮できない。今回の自習時には塾生にも参加してもらい、どういう姿勢で勉強すると力がつくのかという手本になってもらった。講習会生だけよりもはるかに引き締まった雰囲気を作れる。

 

その日の無料体験会は何事もなく終了し、その後で一件一件電話連絡をしたところクレームは収まった。私語をしていた2人の家庭にも連絡し、今回とても集中できて取り組めていたことを告げると、たいへん感激していた。親に直接褒められたことで、2人のやる気にスイッチが入り、冬期講習会中は他のメンバー以上に真剣に勉強するという結果となった。

 

そして2人は3学期から塾生になったのである。

 

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