2学期の中間テストは10月の上旬に実施される。
今回のメインターゲットは夏期講習会から新たに塾生となった3人の中学3年生。
どの科目も学年平均点前後と学力はまだまだだが、アドバイスを素直に聞くことができるし、努力を継続する力もあるので、ここからの成長は十分に期待できる。
学年トップ10入りのシェアもこれまで通り狙っていくが、この3人はそこまでの力はまだない。
重要なのは1学期の定期試験結果から成績を大きく伸ばすこと。
1科目20点伸ばせば、5科目で100点アップとなる。
これは中間層にいる一般生に大きなアピールとなるはずだ。
今まで入塾を渋っていた一般生も、志望校合格に向けて内申点アップが必要であれば、2学期の期末テストに向けて重い腰をあげて入塾を検討する。
もちろん冬期講習会の募集についても良い影響を与えてくれるだろう。
新入塾生全員の定期試験結果ジャンプアップ!
これは進出してきた「清洲予備校」に対抗するための重要なミッションだ。
清洲予備校は私の個人塾とは比較にならないほど大きな進学塾である。
企業全体の実績、売上、講師数、塾生数は圧倒的に違う。
交流会の呼びかけはされたものの、清洲予備校の方から見ると競合とも認識してはいないだろう。
規模でいったら相手にならない。
しかし、だからといってようやく形になってきた私の学習塾を簡単に潰されるわけにはいかない。
夏からこれまでの私は清洲予備校に負けたくない、地元の塾生数で抜かれたくないという願望ばかりだった。
成果をあげている清洲予備校を見て焦って、その思いばかりが強くなっていた。
そんな中で、顧問税理士の天海さんと話をして心を入れ替えることができた。
天海さんはフランスの作家で、星の王子さまの作者であるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ氏の
『計画のない目標は、ただの願い事』
という言葉を引用し、ただ漠然と願望ばかり口にしていた私の目を覚ましてくれたのだ。
遠くの目標を達成するためには
まずは近くの目標を
地道にクリアしていくしかない。
この2学期の目標とすべき入塾数、冬期講習会の募集数、そして来年度のスタート人数を改めて定めた。
そしてその目標を達成するための計画を練り直した。
その柱が夏期講習会から入塾した新入塾生全員の大成功である。
入塾したばかりの生徒の100点アップを達成するために他の講師陣とも何度も打ち合わせをし、目標を共有、個々のカリキュラムを作成した。
もちろん講師ばかりの計画では意味がない。
新入塾生とも学習面談をし、中間テストの目標点を定め、そのためのカリキュラムを提示した。
彼らも、「志望校に合格したい」「成績を上げたい」という願望は強く持っている。
しかしそれはまだ漠然としたもので、自分たちで考えられる計画はまったく未熟なものだった。
そこにてこ入れし、1週間でどこまで習得するのか、アウトプットの仕上げはどこまでに完成させるべきなのかを明確にし、1日のタイムスケジュールもすべて一新。
経営者である私にとって
願い事を目標に変えるためには
細かい計画が必要であったが、
それは顧客である塾生たちが
自分自身の願いを叶えるためにも当てはまることだった。
万全のサポートを得るために家庭にもこの目標と計画は伝えて情報を共有した。
これは単なる希望的願望ではない。
計画をしっかり実践していけば達成可能な目標だ。
私たち講師陣も、塾生自身もやるべきことが明確になったことで今まで以上に効率的に進めることができるようになったし、モチベーションが増している感じがする。
この一件で、経営についても、教育についても、目標とそれに対する計画の重要性を再認識することができた。