名言集コラム117 「リントネル氏に学ぶ・志すことはなぜそんなに難しいのか」

※経営者として独立して間もないマモルが、先輩経営者ショウから成功に繋がるアドバイスを受けて成長していく物語です。

 

今回のポイント
 熱望と志 

 

 

マモル「たまにはこうして山奥でのんびりバーベキューもいいですね。都会の猛暑も喧噪も忘れてリラックスすることができますよ」

 

 

ショウ「喧噪か…… 1年前と比べればずいぶん静かになったもんだがな」

 

マモル「そうですね。出勤時の電車の混雑も緩和されましたし、ランチ時もどこのお店も空席が目立つようになりました。それだけ出勤しないで自宅のテレワークに切り替えた人が多いってことでしょう」

 

ショウ「テレワークに切り替えたはいいが、うまく仕事が回らないといった問題や、生産性が上がらないといった問題がよく持ち込まれるようになったな。景気が低迷しているので、テレワークに切り替えたことが生産性低下の要因とは限らないんだが、経営者や管理職はそうは受け取らないようだ」

 

マモル「逆に従業員の立場からすると、こんなリスクの高い環境で出社させられることに疑問を持っているようです。テレワークになっても、自宅の仕事ぶりをすべてモニター越しにチェックされていて今まで以上に働きにくいという不満も聞きます」

 

ショウ「テレワークになって、見えないところでさぼっているんじゃないかという疑念があるんだろう。四六時中見張られている状態になって、今まで以上に上司から注意され、モチベーションが下がっている従業員も多いようだな」

 

マモル「満員電車で通勤しているより、今の状態の方がストレスを感じるという会社が多いのかもしれませんね。SNSでは、もっと働きやすい環境でテレワークをさせてほしいといった意見や、いつまでも古い文化を捨てきれない上司への批判が目立ちます。安心と共に快適さを熱望する声が増えてきているんじゃないでしょうか」

 

 

ショウ「確かに今回の急激な変化は、働き方だけでなく、働く意識にも大きな影響を及ぼしているだろう。ただ監視しているだけで最も生産性がないのは上司だという皮肉も聞くぐらいだ。しかし、人間、こうしてほしい、ああしてほしいと口にするのは簡単なことさ。問題はどんな仕事をして、どう会社や社会に貢献したいのか、そのために何をどう変えるべきなのかをしっかりと主張できるかどうかだろう。そのためには志が必要だな

 

マモル「志ですか。熱望することと、志すことは違うということですね」

 

ショウ「ああ、発生源がまったく異なるからな。つまり動機だ。自分がこうなりたいという自分本位の願いと、周囲にこんな影響を与えていきたいという利他的な思いでは、真逆といってもいいだろう。オーストリアの教育学者のリントネル氏は熱望と志についてこう述べている。

 

熱望することはこの上もなく容易なのに、

 

志すことはなぜそんなに難しいのか。

 

熱望する際に必要なのは弱さであり、

 

志す際に必要なのは強さだからである

 

とね。何かを変えたいという思い自体は変わりがないが、単なる不平不満と、確固とした志では強さも粘りも持続力も違うってことだ

 

マモル「だとすると、経営者側も、従業員に対してさぼらず給料分は働いて欲しいと熱望しているだけで、テレワークを監視していることも考えられますね。どこを目指して仕事をしているのか、この仕事がどんな影響を社会に与えるのかといった点をしっかり伝えていく必要がありますね」

 

ショウ「それはテレワークであってもなくても同じことだな。マモルはずっとそこにこだわって経営し、それが従業員を感化してきた。だからこそこういった危機的な状況にあっても揺るがないんだろう。テレワークで経営者が優先すべきは、監視体制よりも、そういった志や思いを従業員にその都度伝えていくことだろう

 

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