コラム



名言集コラム29 「レフ・トルストイ氏に学ぶ・可能性は内に備えている」

※経営者として独立して間もないマモルが、先輩経営者ショウから成功に繋がるアドバイスを受けて成長していく物語です。

 

今回のポイントは、『成果を出すための日々のルーチン』になります。

 

 

マモル「新しい年を迎えたことですし、今年は新しい元号にもなりますからね、僕も新しいチャレンジをしていきたいと考えているんです」

 

ショウ「それはいい考えだが、あまり無理し過ぎると持たないぞ。経営の方だってやることはたくさんあるんだから」

 

マモル「そうなんです。なので、時間をかけずにできることから変えていこうかと」

 

ショウ「できることから?」

 

マモル「日々のルーチンのようなことです」

 

ショウ「ああ、毎朝6時に起きてジョギングするとか?」

 

マモル「そういった感じですね。先輩は何か毎日必ずしているルーチンとかありますか?」

 

ショウ「いろいろあるぞ。毎朝、ボサノバを聴きながらブラックコーヒーを飲むとか、出社したら机上を拭いて、整理整頓してから仕事を始めるとか」

 

 

マモル「その中でおすすめのものってありますか? 朝は慌ただしいので、なるべく時間のかからないことがいいんですが」

 

ショウ「だったら早起きして、運動するのが一番いいんだけどな。一日で一番重要なファーストタスクからパフォーマンス全開でいけるぞ。まあ、マモルは朝弱いからなー」

 

マモル「はあ。余裕ができてきたら、早起きとジョギングを始めてみます。夏ぐらいをめどに……」

 

ショウ「まあ、無理はしない方がいいからな。どんなにいいことも無理してやらされている状態だったらストレスになるし…… じゃあ、アファメーションはどうだ?」

 

マモル「アファメーション? 何ですかそれ?」

 

ショウ「肯定的宣言ってやつだ。毎日朝晩三回、同じ宣言を繰り返す。『私は充実した毎日を過ごしている!』っていう具合だな」

 

マモル「あの引き寄せの法則みたいなものですか? 願いや幸運を引き寄せる的な?」

 

ショウ「そういう見方もあるみたいだな。要はポジティブな言葉を繰り返すことによって、自分の潜在意識を書き換えるのさ。アメリカの心理学者であるウィリアム・ジェームズ氏の言葉にもある『楽しいから笑うのではない。笑うから楽しいのだ』とね。自分の思考をよりポジティブなものにするには効果的な手法だよ」

 

マモル「じゃあ、僕の場合は、『今年こそ経営を軌道に乗せる!』って毎朝、毎晩宣言すればいいんですね」

 

ショウ「いや、それじゃアファメーションは上手くいかないな」

 

マモル「え? どうしてですか?」

 

ショウ「まず、肯定的な表現しか使用してはいけない。否定的な意味合いを含めると、そちらの印象の方が強くなるからな。今年こそは、ってことは、今現在はダメだってことだろ。今の自分を否定していることになるからアファメーションとはいえないな。必ず、私は~から始めて、肯定的な表現で、現在進行形で宣言する

 

マモル「『私は経営を軌道に乗せている途中だ!』 みたいな感じでしょうか?」

 

ショウ「いいね。それを鏡に向って、自分の目を見て宣言するんだ。自分の心に刻み込むようにはっきりした口調を意識すること

 

マモル「自分の目を見てですか」

 

ショウ「もし、周囲の人からマモルくんって何か暗いね、って言われたら、その言葉が頭から離れなくなる。自分は暗いんだと思い込むようになる。するとセルフイメージが固まって、いつの間にかその人格に沿った言動をとるようになってしまうんだ。これが潜在意識の影響力だが、アファメーションはそれを逆手にとった手法だよ」

 

 

 

 

マモル「確かに、周囲の人からの言葉って自分の人格の形成に影響を与えていますね」

 

ショウ「ロシアの文学者であるレフ・ニコラエヴィチ・トルストイ氏を知っているか?」

 

マモル「戦争と平和の作者ですよね」

 

ショウ「ああ。彼は、『人間は、すべての可能性を自分の内に備えている』と述べている。問題はそれをどう引き出すのかさ。アファメーションはそのきっかけになるだろうな。継続するのが重要だぞ」

 

マモル「なるほど。ぜひ今日から実践してみます」

 

この記事をシェアする

コラム一覧