※経営者として独立して間もないマモルが、先輩経営者ショウから成功に繋がるアドバイスを受けて成長していく物語です。
今回のポイントは、『時間を効率的に活用するタスク管理』になります。
ショウ「マモルは、時間を有効的に活用していくために、今年はアウトソーシングを積極的に利用していくんだろ?」
マモル「はい。ホームページ作成についても外注先の候補を絞って、担当者にコンセプトを伝えて、報酬額について話し合っているところです。今週中には決まると思います」
ショウ「こればっかりは無料体験っていうわけにはいかないからな、慎重に選ぶべきだろう。アウトソーサー側の担当者の対応力をよく見極めた方がいいぞ。コスト重視で選ぶと後で後悔することになりかねない」
マモル「そうですね。親身に対応してくれる業者さんに依頼したいなとは思っています。依頼が決まってからも頻繁に打ち合わせの時間を設けて、仕事を任せっきりにはしないようにしますよ」
ショウ「そういった時間は大切だな。時短ばかり追求すると質が低下するからな」
マモル「結局のところ忙しい状態は変わらないみたいですね」
ショウ「タイムマネジメントには、しっかりとしたタスク管理が必要だからなー。俺もこのあたりは顧問税理士にかなり指摘されたよ。フランスの作家であるラ・ブリュイエール氏の言葉には
『時間の使い方がもっとも下手な者が、
まずその短さについて苦情をいう』というのがある」
マモル「タスク管理のコツって何かありますか?」
ショウ「夜寝る前には次の日のタスクのトリアージ(順番や優劣)を見直しておくこと。アナログでもデジタルでも構わないが記していくことも大事だな。記憶に頼ると効率が悪くなるし、抜けも出てくる。アナログの手帳だと五感を刺激するので潜在意識に残りやすいが、修正や並び替え、コンテキスト別に確認するといった作業はデジタルの方が便利だろう。クラウドで一元化も可能だし」
マモル「できれば効率と質と両方高めていきたいですね」
ショウ「アナログにせよ、デジタルにせよ、最も重要なのはログを残して週次レビューを欠かさないことだろう」
マモル「週次レビューですか。今週はこんなことがあって、こんな結果だったとかですか?」
ショウ「そうだな。そういったひとつひとつのタスクの振り返りと改善が、翌週以降のタスクの効率と質を高めてくれる。そのためにはタスク管理のブラッシュアップが肝心だ。このタスクはもっと費やす時間を短くしてもいいとか、午後の打ち合わせは午前に移した方がいいとか、突発的な出来事に対応できるようにバッファ(緩衝材)をもう少し持たせておくこととかだな。ログを残して週次レビューを習慣化するのはGTDの鉄則だぞ」
マモル「確かに、GTD(Getting Things Done)の仕事術については、先輩に紹介してもらった顧問税理士さんからもアドバイスいただきましたね」
ショウ「バッファを持たせるためには、他人に任せられるタスクは思い切って任せてしまうことも大切だが、やらないことリストを作って、思い切ってやらないことも大切だ」
マモル「やらないことリストか…… 判断はなかなか難しそうですね」
ショウ「それについては、アメリカの経済学者であるピーター・ドラッカー氏はこう述べている。
『すべての仕事について、
まったくしなかったならば何が起こるかを考える。
何も起こらないが答えであるならば、
その仕事は直ちにやめるべきである』とね」
マモル「そうやってスパッと割り切る勇気も必要なんですね。日々のルーチンからもう一度見直しして、成果の上がるタスク管理を意識していかなければならないですね」
ショウ「経営者がどう時間を有意義に使えるかは、会社の業績に大きな影響力があるからな。仮に順調に進んでいたとしても、定期的な見直しは必要だぞ」