※経営者として独立して間もないマモルが、先輩経営者ショウから成功に繋がるアドバイスを受けて成長していく物語です。
今回のポイントは、『人間関係で悩んでいる場合の解決法』になります。
ショウ「どうだいマモル、その後の橋本さんには変化が見られたか?」
マモル「ええ。それが、僕やその他の従業員と接するときの表情がまったく違うんです。笑顔が多くなったという点も変わったんですが、相手の話をよく聞こうという姿勢が凄く見られるようになりましたね」
ショウ「ほう、そんなに効果がはっきり出てきたんだ」
マモル「やっぱりアウトソーサーに依頼してよかったですよ。僕が橋本さんを変えようとしても、時間ばかりかかるし、関係は逆にギクシャクするし、効率的ではなかったですからね」
ショウ「経営者が従業員の育成に積極的に関わることは決して悪い事ではないんだが、方法についてはしっかりと考えた方がいいな。経営者としてやるべきことは他にもあるし、育成にはもっと効果的な方法があるってことだ」
マモル「そうですね。経営者だからって、あらゆることをしようと思っても無理があることがわかりました。うまく外部の力を借りることも重要ですね。それにしてもあの自分の仕事ばっかりに集中していた橋本さんが、周囲に積極的に声をかけてサポートしようとしているんだから驚きです。おかげで、職場の雰囲気は180度変わってとても明るく、過ごしやすくなりました」
ショウ「インターネットだ、AIだっていっても、やっぱりビジネスには人の力が大切だからな。今後も、どんな素晴らしいシステムを導入したところで、それを使いこなす人の質が問われていくだろう」
マモル「自分独りで運営していたときには、まったく気が付かなかったことです」
ショウ「それが複数の人が協力し合って生まれる組織力だろうな。逆境を乗り越えていくためにも、新しい変革をもたらすにも強い組織力は必要なものだよ」
マモル「組織力ですか」
ショウ「特別に優れた営業マニュアルが用意できたって、人間関係がバラバラで、組織として同じベクトルに向けていなかったら成果は出ない。人間関係によって組織力は、足し算にもなり、引き算にもなり、時には掛け算にもなる」
マモル「確かにこれまでの状況を振り返ってみると、足し算と引き算を繰り返していたような気がしますね。それぞれの個性が良く働くときもあれば、あまり良くない影響を及ぼしているときもありました」
ショウ「年長の橋本さんが、コーチングによって自分に自信を持ち、自律性が高まったことは大きな変化だよ。コミュニケーション能力も上がって、人間関係による効果は掛け算になるだろうな」
マモル「うーん…… 橋本さんが人間関係でうまくいかないのは、経営者である僕との関係や、他の従業員だったり、顧客との関係に問題があると思っていたのですが、それ以上に解決しなければいけない問題があったということですね」
ショウ「そうだな。アメリカの教育者であるジョセフ・マーフィー氏は人間関係について、こう述べている。
『人間関係で悩んでいる人は、
他人との折り合いの悪さで
悩んでいるのではありません。
自分との折り合いの悪さで
悩んでいるんです』とね」
マモル「なるほど。ポイントは自分との折り合いなんですか。そこにいかに気づき、手を差し伸べられるかが重要なんですね」
ショウ「経営者がそこまでやろうと思っても難しい。そこはやはり専門家の手を借りるのが一番の得策だよ。今後も外部委託を効果的に活用していくべきだろうな」
マモル「そうですね。多少のコストがかかっても、その方がはるかに成果に繋がりますね。次のプレゼンでの橋本さんの活躍も楽しみです」