※経営者として独立して間もないマモルが、先輩経営者ショウから成功に繋がるアドバイスを受けて成長していく物語です。
今回のポイントは、『自分を変えるきっかけ』になります。
マモル「先輩、この間は一緒にゴルフを楽しませていただき、ありがとうございます」
ショウ「おお。天気も良くて絶好のゴルフ日和だったな。スコアもまずまずだったし、気になる杉山くんにも会えたし、俺も楽しい一日を過ごさせてもらったよ」
マモル「実際、会ってみて先輩の印象はどうでしたか?」
ショウ「思っていたよりも素直な子だったな。もっとガツガツしているのをイメージしていたんだが」
マモル「ゴルフは初心者みたいなものなので、自分ができない、わからないということを認識できているからでしょう。だからあんなに先輩にアドバイスを求めて、素直に実践できていたんだと思います」
ショウ「でも、仕事はできるという自信があるから、職場では同僚のアドバイスに耳を貸さないというわけか」
マモル「そうですね。ただ、今回先輩にお会いすることができて、杉山にも変化がありました」
ショウ「ほう。いったいどんな変化だい? ポジティブな変化だといいけど」
マモル「もちろんです。杉山が先輩に、ゴルフを上手くなるためにいつもどんな練習をしているのか尋ねましたよね」
ショウ「ああ。ラウンド中に聞かれたな」
マモル「毎日欠かさずスクワットや腹筋などで体幹を強化することと、素振り30回と答えたんですよね」
ショウ「そうだな。まあ、まずは技術面を向上する練習よりも優先すべきだろうと思ってね」
マモル「それが杉山には衝撃的だったようです。基礎を徹底するという考え方も、何かを継続していくという習慣も杉山には無いので」
ショウ「あくまでもゴルフの話だがね」
マモル「それが良かったのだと思います。あの日以来、杉山も毎日朝晩、筋トレと素振りをしているようなんです。すると、毎日運動していることで、ゴルフのスイングも良くなってきただけでなく、肉体的にも精神的にも快適で、以前よりも気持ちよく仕事できるし、生活できると喜んでいました」
ショウ「しっかり継続しているとは感心だな」
マモル「一番の驚いたのは、杉山自身に変わることへの抵抗がなくなってきているということですね。新しい習慣を身に付けることも悪くないと実感できているからでしょう。自分に対する向き合い方が変わってきています」
ショウ「ということは、事務の木梨さんの指摘も、素直に受け止めるようになったのか?」
マモル「いえ、さすがにまだそこまでは…… ただ、ポジティブな変化の兆しは見えています。これまで頑なに貫いていたスタイルや自分の価値観を変えることができたんですから。ですから、本当に目標を達成したい、本当に会社の業績を変えたいと思うのならば、そのためにまず何が必要なのか、杉山自身にも見えてくるはずです」
ショウ「なるほど。全米チャート1位にもなったことがあるカナダのミュージシャン、ブライアン・アダムス氏の言葉を思い出したよ。彼は、
『あなたの周りを変えようとしても
ほとんど意味がありません。
まず最初に、自分の信念を変えなさい。
そうすれば、あなたの周りのあらゆることが、
それに応じて、変わります』と述べている」
マモル「はい。先輩とゴルフさせてもらったことで、それに気づくとても良いきっかけになりました。今後、杉山がさらに自分自身を見つめられるように、僕も積極的に関わっていきます。貴重な機会をいただけて、ありがとうございました」
ショウ「いやいや、マモルは今でも充分に積極的に従業員の成長に関わっているよ。これは、俺も見習わないとな」