名言集コラム27 「アンドリュー・カーネギー氏に学ぶ・より良い成果が得られるのは」

※これは独立したての経営者であるマモルと先輩経営者のショウの物語です。

 

マモル「でも、先輩、モチベーションを高めるために、従業員のオートノミー(自律性)を尊重するといっても、経営者としては何をしていいのか戸惑いますね」

 

ショウ「まずはひとりひとりの従業員の声に耳を傾けるべきだろうな。何に自律を求めているのかは人それぞれだからだよ。課題に対して自律を要求する従業員もいれば、チームに対して自律を求める従業員もいるだろう。そこを理解しようとする姿勢が経営者には必要だよ」

 

マモル「まずは聞くということですか」

 

ショウ「オートノミーを尊重するといっても、従業員が好き勝手やっていいわけではない。もちろん守るべきルールはあるだろうし、基本的なルーチンは存在するだろう。そんな中でいかに従業員が、内的動機付けによってモチベーションを高められる環境を整えるのかが、これから先の経営者の役目だろうな

 

マモル「いまいちピンとこないですね。子供の頃から成果主義の中で育ってきたからでしょうか」

 

ショウ「そうかもしれないな。ただ、成果を追い求めるあまりに視野が狭くなって、発想や創造性に自由度がなくなっていくということは知っておくべきだ。そうなると最初は興味深々で楽しくできていたことも、やらなければならない仕事に変わってしまう。これから先のグローバル社会を生き抜いていけるのは、クリエイティブ面のパフォーマンスを発揮させられる企業だろうな」

 

 

マモル「実際にそういった取り組みがあるんですか?」

 

ショウ「ああ、フェデックス・デーはそのひとつだろう。ソフト開発会社アトラシアンが考案した制度だが、勤務時間のうち24時間を従業員の好きな仕事に費やすことができる。外に出てもいいし、何をしてもいい。その成果を24時間後に他の従業員の前で発表するのさ。これまでにないアイディアがどんどん生まれてくる」

 

マモル「なるほど、自律性を発揮できる時間も意図的に設けるんですね。でも、その時間に怠ける従業員もいるんじゃないですか?」

 

ショウ「自由を与えれば人は怠けるというマネジメントは、もう前時代的なんだよ。人には根本的に、学びたい、創造したい、世界を良くしたいという動機付けがあるんだ。そこを信じて、満足させられるマネジメントこそ必要だろう」

 

マモル「他にもそういった取り組みをしている企業はあるんですか?」

 

ショウ「20%ルールも有名だぞ。勤務時間の20%を、自分の選んだ企画に費やすことができる仕組みだよ。街に出て若者のニーズを観察する時間に充てる従業員もいるし、新しいアプリの開発に時間を費やす従業員もいる。グーグルはこの中でグーグル・ニュースを生み出し、Gメールを生み出した」

 

マモル「好きなことに没頭することができる仕組みがアイディアを生み、成果を出すコツですか?」

 

ショウ「あまり納得いってないようだな。マイクロソフトは多額の報酬を提示し、プロの編集者やマネジャーを雇って進めた百科事典のサービス・MSNエンカルタは2009年に終了した。しかし、ボランティアの寄せ集めで、無償で作られているオープンソースのウィキペディアは世界最大規模で人気を誇る百科事典へと成長したんだ。この差はなんだと思う?」

 

マモル「オートノミーが尊重されていて、個々のパフォーマンスが発揮できる環境ですか……

 

 

 

 

ショウ「アメリカの鉄鋼王でカーネギー鉄鋼会社創業者のアンドリュー・カーネギー氏は、『よりよい成果が得られるのは、自分がいちばん好きな仕事をしているときだ。だから、人生の目標は、自分が好きなことを選ぶべきなんだ』と述べている」

 

マモル「好きな仕事をしていると感じてもらえるような、工夫が経営者にも必要なんですね」

 

ショウ「フランスの詩人で作家のアラン氏の言葉には、『幸福とは、報酬を求めなかった人々のところへくる報酬なのだ』というのもあるぞ」

 

マモル「オートノミーを尊重できる会社にしていくことは、僕の来年の目標にします」

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